福智山〜皿倉山縦走

【前書き】
 今年は会社登山部で、と言っても二人でですが、ゴールデンウィークに屋久島を考えています。
 体力的に大丈夫か確認するために福智山から皿倉山まで歩いてみることにしました。

【年月日】’16.4.2(土)
【同行者】会社M君
【コースタイム】内ヶ磯バス停(8:00)→福智山ダム登山口(8:45)→筑豊新道入口(9:10)→福智山(10:42-11:00)
         →烏落(11:20)→尺岳平(12:40)→田代分れ(13:30)→観音越(14:05)→市ノ瀬峠(15:50)
         →皿倉山ケーブルカー(17:00)

【写真と解説】

 JR直方駅前7:30のバスで内ヶ磯まで行く。公共交通機関を使った山旅も新鮮で良い。
 内ヶ磯から歩くのは数十年ぶり。
 今回は初めて筑豊新道を歩きました。
 今回の歩行距離は筑豊新道が不明なので正確には分かりませんが、福智〜皿倉間が17.5km、内ヶ磯〜大塔分れ間が3.7km、これに筑豊新道の距離を足したものなので23km程度でしょうか。


 福智山山頂ですが、結構、登山者が多かったです。今から向かう皿倉山は雲で見えません。


 ひたすら歩くのみでした。膝が痛いのをかばって、とにかく歩き続けるのみ。これは一つの技術であると自分では考えているのですが。
 どちらにしても体重を落とす必要があるようです。 


 18:00または17:30のケーブルカーで下山しようと考えていたのですが、17:00に間に合いそうなので急いでぎりぎり間に合いました。


 乗客は5人程度でそのうち二人は中国人観光客?のようでした。


 17:05には下の駅に着いたものの八幡駅行きの無料シャトルバスは17:55とのこと。
 ぼやっと待っていても仕方が無いので八幡駅まで歩くことにしました。

【後書き】
 この原稿を書きながら足が攣っています。何とか9時間歩けたので後は体重を減らせば、屋久島の二泊三日コースは大丈夫でしょう。
 明日はゆっくりしたいのですが、津和野で里芋を植えたり、わさびに水をやったりしなければいけないので休めません。


【前書き】
 今年は母親の入院もあり、山行回数が例年の半分程度です。
 今年後半のテーマとして、体力増強して九州内の長距離縦走に挑戦を決めました。
 手始めに地元の福智山〜皿倉山の縦走に挑戦です。このコースは過去に歩いたことがありますが、猛暑の時期に歩くのは初めてです。
 ポイントは短時間で午前中に歩き終わることですが、果たしてその結果は。

【年月日】’10.8.21(土)-22(日)
【装備】ビニールシート1泊(寝袋、コンロ、水、食料、酒で10kg)
【コースタイム】
(1日目)    福智山ダム登山口(16:40)→大塔ノ滝(17:30)→烏落(18:20)→荒宿荘(18:35-19:00)
          →福智山(19:15)ビニールシート泊

(2日目)
    福智山(5:50)→烏落(6:10)→尺岳平(7:30)→田代分れ(8:30)→観音越(9:05)
         →市ノ瀬峠(11:10)

【写真と解説】

 今年は連日35℃程度の猛暑が続いています。
 この時期に福智山〜皿倉山の縦走は自分の体力では無理かもしれないというのが本音ですが、やろうという気になった時が実行の時です。
 成功させるには、前日に福智山に登って、日の出と共に出発して暑さが比較的穏やかな午前中に皿倉山に達することです。
 宿泊は福智山9合目の山小屋“荒宿荘”か、山頂でビニールシートに包まって眠るかです。 

 16時前に家を出て筑鉄直方駅前からタクシーで福智山ダム登山口まで行く。2460円。電車に乗る時の下界は暑くてじっとしていても倒れそうなほどの暑さです。
 登山口から歩けども歩けども大塔ノ滝に中々着かない。日暮れまでに山小屋に着けるか、心配になってくる。
 今日は、山頂に泊まるか、山小屋に泊まるか、迷っていたが、山頂に泊まることに決める。
 やっとのことで烏落に着いて、日暮れ前に山小屋に着けそうなのでほっとする。山小屋に近づくと人の話し声と発電機の音がする。
 一人で泊まるのも寂しいが、他人と一緒も鬱陶しい。しかし、まあ良いかと進む。

 山小屋に着くと中学生か小学校高学年と思われる生徒3人と大人2人が釜などで夕食を作っていた。
 同宿することになるので「こんにちは」と皆に挨拶した。生徒達からは「こんにちは」と返事があったが、大人の二人からは返事がない。明らかに貸切状態だった山小屋に変な外部者が来たことを不愉快に思っているらしいことがびんびんと伝わってくる。
 山小屋の中を覗くと既に北側に5人分の寝床が作ってある。中央と南側の空間には食器のコンテナ等が広げてある。しようがないから南側の狭い空間にザックを置いて夕食の準備に掛かる。今日の登山の目的の一つはタヌキ水で冷やしたザルそばを食べること。

 コンロで湯を沸かしていたらピンクのシャツを着た大人の一人が来て、『ここは役所の安全指導もあって、事前に届けがないと泊まれない。』という意味のことを言う。自分たちが山小屋を占有したいと思っているのは明白であったから、『私は上(頂上)で泊まるから良いです』と返事する。

 山頂で泊まらざるを得ない状況になったのでカッカとしながら急いで二人用のザルそばを湯がいて、食べる。日暮れ前に登らねばならない。
 食べ終わって片付けをしているとさっきの大人が来て、『夕立の確率が50%なのでザックを置いている場所に泊まっても良いよ』と言う。

 あんたは一体何の権利があって、私に泊まれないとか、泊まって良いとか言うのか。山小屋は安全確保の為に誰でも止めるのが、原則ではないのか。
 地元の山小屋でこんな目に遇うとは思ってもいなかった。山小屋の当事者のような話しぶりだったので筑豊山の会の関係者か。

 山小屋“荒宿荘”が個人または団体の所有物なら一般人は泊めないと宣言すべきである。
 ピンクの大人は、『来年、この山小屋は新しくなるんですよ』と言ったが、宿泊拒否する山小屋は不要である。
 内心「死んでもお前の世話にはならん」と思いながら、小心者の私は「上(頂上)に行ってみます」と言って山頂に向かった。

 夕立の確率50%は、樹木の無い福智山山頂では下手をすると命に関わる問題である。夕立は発達した積乱雲に因るので雷が付き物。福智山の山頂で雷に晒されたら非常に危険である。頂上に着いたのは19:15で既に日は没していた。薄明かりの中で雷が来ても避けられる岩陰を探す。1m程度の岩の割れ目があったのでそこに入り込む。夕立が来た時のことを想定しながら暫くじっとする。ラジオを出してNHKに合せると懐かしのメロディーみたいなのをやっている。ラジオを聴きながら、月を見ると雲に隠れようとしている。その雲が発達したら夕立で、消えたら星空か。
 サントリー角瓶180mlを取り出して、一口飲んでは、汲んできたタヌキ水を飲む。月も綺麗。下界の明かりも綺麗。但し、酔っ払って左側に転げたら岩から落ちて怪我か、死んでしまうだろう。この岩の割れ目は中々落ち着けたが、1時間もすると雲も消えたので、寝るために平地、といっても草の斜面にブルーシートを敷いて、寝袋を広げる。

 それにしても山頂から見る下界の光は綺麗です。写真は遠賀川下流方面を見ています。
 岩の上に寝そべって、カメラを岩の上に手で固定して撮りましたが、やっぱりぶれます。まともらしく撮れた貴重な1枚です。

 暫くすると遠くで花火の音。一つは福岡市方面か?非常に小さく花火が見える。そのうち、遠賀川中〜下流でも。
 水巻辺りか?肉眼でも結構大きく見えます。残念ながらピンボケのため、拡大できません。
 この後、小倉南区辺りでも遅くまで花火を打ち上げていました。

 中々、寝付けません。斜面に寝たので体が滑ってずれます。特に寝袋とブルーシートが滑るので斜面は絶対に駄目です。
 0時頃に場所を少しずらす。風でめくれそうなブルーシートをザックで抑える。色々と勉強になる。
 しかし、いつの間にか、眠って、5時前に目覚める。ザックに荷物を片付けていると日の出登山のおじさん達が登ってくる。
 日の出は残念ながらぼんやり。今日目指す皿倉は遠くに霞んでいました。山頂の気温22℃。暑くなる前にどこまで歩けるか。
 写真の遠方右が権現山で左が皿倉山。

 唯ひたすら歩きました。写真を撮るゆとりもありませんでした。単調な自然歩道でした。
 途中で一箇所、木の幹の状態が揺らいで見えたので目の錯覚かと思ってよく見るとテンのような動物が木の幹を下向きに下っているところでした。
 映画のプレデターで透明な怪物が森の中で揺らいで見えたような状態に似ていました。

 皿倉山に近づくに連れ、標高は400m程度まで下がるし、唯でさえも気温は上昇するしで、汗だくです。速乾性シャツなど何の役にも立ちません。汗が蒸発せずに次から次へと汗が出るので、汗はズボンに流れて、まるで小便を漏らしたようにびしょ濡れ状態です。もう限界。皿倉山まで3.4kmを残して、市ノ瀬峠で中止です。

【後書き】
 縦走コースではランニング姿の人に一人遇っただけでした。ブヨとアブがずっと着いて来て、タオルを振り回していました。防虫スプレーをしていたので刺されはしませんでしたが、それでも隙を狙って体に止まってきます。タオルは絞ると汗が滴り落ちるほどで3本持ってきて正解でした。
 秋に再挑戦です。

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