カラ迫岳(1006m)

【前書き】
 カラ迫岳は、「福岡県無名山301山」で素晴らしいと紹介され、その後、山と渓谷社の分県登山ガイド、新版「福岡県の山」にも紹介された山です。
 入梅したし、山はしばらく休もうかと考えていましたが、折角の日曜に晴の天気予報だったので行ってみることにしました。北九州から嘉麻峠〜杷木町〜県道52号〜星野村まで約3時間の行程です。
 登山口は山口集落からと南側からの2箇所があるようですが、登山道が変化に富んだ山口集落からにしました。

【年月日】’05.6.12(日)
【コースタイム】登山口(10:00)→金鉱跡(10:30)→山頂(11:10−45)→金鉱跡(12:20)
          →登山口(12:40)
【同行者】単独
【場所】国土地理院 ウオッちず地図閲覧サービス(試験公開) 493066 2万5千分1地形図名:十龍 [北東]

【写真と解説】

県道52号 広内ロードパーク
県道52号を星野村に向けて走っていると小さな駐車場のある広内ロードパークにカメラを構えた人達が集まっています。

何事かと尋ねてみると棚田を写すんだそうで、ここから撮影した写真が写真展で優勝したみたい。

その写真が張ってありましたが、写しようによって、この場所が非常に美しくなるのです。田植えが終わった後の緑が綺麗なのでしょう。
登山口の案内板
登山口周辺には、あまり駐車スペースはありません。

昨年の台風の影響で平日は工事をしているかもしれません。

山口集落の登山口から登ったのは、この日は私一人みたいです。

晴のはずが、曇りがちで少し気味の悪い登山口に見えました。
登山道
渓流沿いの登山道は快適です。

私の大好きな山のパターンです。庭みたいで登山道に関係なく、どこでも歩き回ってみたくなります。三陀山も道が無いけど、これに似た感じで歩けるのです。

アカショウビンも鳴いていました。

登山口から山頂まで1600m。100m間隔で道標が立っています。

標高差は約300m。さっさと歩けば、1時間掛からないコースです。
金鉱跡
何の説明もありませんが、穴の中に金鉱跡と書いてありました。

この直ぐ先に“幻の滝”の案内があります。どれが、“幻の滝”か良く分りませんが、他にも金鉱跡の穴がありました。

“幻の滝”のコース、どこまで行けるのか、分りませんでしたが、調子に乗って下ろうとすると危険なので注意してください。
アマドコロ? ナルコユリ?
標高900m位で尾根に出ると杉の植林があり、面白くありませんが、右手に時々釈迦ヶ岳と御前岳が見えてきます。

尾根道を歩いていると登山道にはみ出した葉があり、何かの拍子に葉の裏を見ると何かぶら下がっています。

面白い植物です。

アマドコロか、ナルコユリではないかと思います。

尾根筋に結構咲いていました。
カラ迫岳山頂
写真でも分るようにカラ迫岳の山頂は狭いです。

4〜5人で満員です。

山頂からの展望は、ほぼ360°です。

団体で登ると大変なことになりますので、絶対に団体で登るのは止めましょう。
カラ迫岳山頂
360°の展望で35分もこの狭い山頂にいました。2〜3時間居ても飽きないかも。

奥の山は平野岳と石割岳だと思います。

山頂から東側は途中に大きな山が無い為、由布岳、万年山、九重連山が見えます。
釈迦ヶ岳と御前岳
南東方向に釈迦ヶ岳と御前岳が目の前に見えます。左が釈迦ヶ岳、その右が御前岳だと思います。

御前岳の右に遠く、薄く山の影が見えますが、双眼鏡で見ると大きな火口と噴煙が見えます。阿蘇高岳と中岳火口だと思います。
九重連山
釈迦ヶ岳の左側に九重連山が見えます。

九重連山の左から黒岳と大船山でしょうか、はっきりと分ります。双眼鏡で見ると硫黄山の噴煙も見えました。

九重連山はどこから見ても良いですね。
英彦山
北北東方向に英彦山だと思いますが、雲の上に顔を出しています。

通常、20万分の一地形図で山座同定するのですが、カラ迫岳は熊本の地形図の北部に位置するので、福岡や大分の山は同定しづらいです。

ゆっくり見れば、まだたくさんの山が同定できると思います。

【後書き】
 天気が今一でしたが、自然も展望も最高。久しぶりにアカショウビンの鳴き声も聞きました。
 皆さんにお願い。団体では絶対に登らないで下さい。多くて4〜5名が良い所でしょう。先行者が山頂に居座ったら、後の人は山頂に立てないような山です。
 山頂に立ったらゆっくり時間を掛けて周囲を見たくなる山です。
 くれぐれも、少人数で登ってください。

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