祖母・大障子岩

【前書き】
 祖母〜傾の縦走を考えていたのですが、暑い時期は日が長く、長時間の歩行ができる代わりに飲料水持参による重量増加と体力消耗が激しい。涼しくなると体力消耗は減る代わりに日が短く、歩行時間が限られる。結局、現在の体力と時期を考えると福岡からの移動も含めて1泊2日でこなすのは無理と判断。まだ行ったことのない大障子岩に上畑の健男社から挑戦することに。

【年月日】’10.11.2(火)〜3(水)
【コースタイム】
(1日移動)家出発(19:50)→宇佐IC(21:35)→(宇佐別府道路)→大分米良IC(22:20)→健男社(23:40)車中泊

(2日登山)健男社(6:50)→前障子昼食(10:40-11:00)→大障子岩(12:55)→八丁越(13:40)
       →鹿ノ瀬(14:25)→池の原(15:05)→宮原(15:33-40)→祖母山九合目山小屋(16:40)

(3日登山)祖母山九合目山小屋(6:10)→宮原(7:15)→尾平(9:20)〜コミュニティバス→傾山登山口(10:40)

(移動)健男社(10:55)→大分米良IC(12:50) →(宇佐別府道路)→宇佐IC(13:40)→見舞い→帰宅(16:00頃)

【同行者】単独

【写真と解説】

 行く前の数日は時々急に鼻水が出るし、ぎっくり腰を起こす前兆の独特の腰痛感があるし、これで10kg以上の荷物を担いで縦走は本当に大丈夫か?と思っていました。息子が「それなら止めとけば良いじゃない」というので、「紅葉は今しか見れないんだ。だから行く!」と言って出発したのでした。
 田舎ですね。登山口の上畑に着くまで3〜4回鹿に出会いました。鹿はでかいです。車の中にいても攻撃されたらやばい!と思うくらい迫力があります。民家の直ぐ前まで鹿は出て来ています。夜中だったので健男社がどこだか直ぐには分かりませんでした。健男社の右横は土石流防止の堰堤築造の工事中でした。夜中はやってませんよ。健男社の前の空き地に駐車して良いか、否か、迷いましたが、取り敢えず酒を飲んで車中泊。
 夜が明けて、そこに車を止めておいて良いものか?ダンプが方向転換に空き地を使っているのではないか!? 朝ごはんにコンビニのチャーハン、ゼリー、ヨーグルトを食べて、地元の人に駐車の可否を確認に行くが、民家はまだ寝静まっている。田舎は朝が早いというのは昔の話か。
 傾山登山口バス停の三叉路付近をうろついていると新聞配達の車が来た。おじさんに健男社前の空き地に車を止めておいて良いか、聞いた。健男社右横の道を登ると駐車場があるからそこに止めたら良いとの返事。有難うございます。


 健男社から少し下って、登り始める。民家横を通って登っていくが、堰堤工事現場手前で道に迷う。まだ出発して10分位しか経っていないのに。まあ良くあることか。第一目標の前障子まで3時間。視界もない樹林の中を黙々と登っていく。健男社の標高が約400mで前障子が約1400m。標高差1000mを視界もあまり無い中を登るのはきつい。予定よりも少し遅れ気味のところ、突然視界が開けた。黒岩山だと思います。前障子は陰で見えず、写真は大障子岩です。 


 予定より遅れること1時間。4時間掛かってやっと前障子に着きました。この前障子にも登ろうとしたのですが、高所恐怖症でへっぴり腰になって断念。単独時は特に臆病になって駄目です。まあ縦走路でもないし、無理して登ることもない!縦走路は写真左下に続きます。コンビニ弁当を食べて出発。


 もう足が攣りそうです。ここは大障子岩です。時間は13時。日没前に写真右奥の祖母山の九合目小屋まで辿り着けるか、心配になってきました。まだ先は長い。


 八丁越と鹿ノ瀬の間のピークから振り返った大障子岩です。綺麗ですね。
 私が歩いた上畑〜祖母山の縦走路の南に傾山〜古祖母山の山並みが平行して走っていますが、逆光で写真に撮れません。残念です。 


 鹿ノ瀬です。もし渡れなければ引き返そうかと考えていたのですが、特に何と言うことは無かったです。


 今日泊まる祖母山九合目山小屋が見えてきました。大障子岩を過ぎてからは、最悪途中で日没を迎えて野宿の可能性も考えていました。一応ツェルトも持参していましたが、野宿していたら下手したら凍死していたと思います。この晩は小屋の中でも寒かった。しかし、非常に疲れて精根尽きた体には、「Q合目山小屋まで300m」の看板の300mの長いこと。
 この夕暮れ前の写真と下の朝日に輝く写真の違いを御覧下さい。


 八丁越付近で60歳過ぎのおじさんに出会い、今日は宿泊者はいないと思う、と言われました。ひょっとして管理人の方かな?と思ったのですが。
 九合目山小屋です。17時前に着いた時は私一人でした。ラッキー!と思っていたら高松からこられたと言う62歳と64歳の夫婦が来られました。お二人とも馬鹿でかいザック。つづら越小屋から縦走してきて、明日は私が今日歩いてきたコースを辿って上畑まで歩くとの事。
 さらに外が真っ暗になってから熊本からの若者が二人。この頃から急に寒くなって、持っている衣類を全て着るがまだ寒い。着た物は半袖下着、カッターシャツ、ベスト、フリースのジャンパー、ぺらぺらの安物風除け。冬用の準備をしてないので寒い。
 太陽光発電と風力発電で蛍光灯が点くんですね。宿泊料2300円はちゃんと箱に入れときました。
 写真の右にも本棚があって、量子化学の本なんかもあって、管理人さんはひょっとして化学関係出身かな?とか考えました。 


 晩御飯はちゃんぽん麺と50gのもち3個。サラミとするめをつまみにウイスキー200mL。でんぷんばっかりの不健康食か。
 ところでこの細麺のちゃんぽん麺大好きです。高校時代、学校の近くの食堂に“ちゃんぽんうどん”というのがあって、麺は細麺のちゃんぽんで汁はうどん出汁というのがありました。その麺に似ているのです。茹でても伸びすぎないし。旨いです。


 持参した寝袋は重さを考えて夏用です。寒いので床に毛布を敷いて、寝袋の上に毛布を掛けて寝ました。少し寒いくらいで済みました。これが外で野宿していたらやばいです。朝は快晴で霜柱が立っていました。
 本当は、祖母山頂上から御来光を仰いで下山するつもりでしたが、足腰を相当痛めているので祖母山頂上は諦めて、下山途中に御来光を見ることにしました。コミュニティバスで尾平から傾山登山口まで戻らねばなりません。歩いたら大変です。昔、自転車で戻ったこともありますが。休日なのでバスは尾平を10:20発です。
 日の出は6:33頃です。ちょうど馬の背で待ちました。風が強くて、馬の背に立って写真を撮ろうとすると転落しそうなので、足場を選んで写真を撮りました。
 写真は日の出前の傾山です。


 日の出です。もう少し雲があれば良かったのに、太陽が昇った瞬間にギンギラギンに輝いてあまり撮影には向いていないような。


 朝日に輝く九合目小屋です。昨夕の写真と全然違いますね。朝日の力は凄いものです。


 バスの時間を気にしながらひたすら下山したら9:20に尾平に到着。コミュニティバスまで1時間あります。写真を撮ったりして時間を潰していましたが、あまりに時間が長いので少し歩くことに。なぜならバスはどこででも拾ってくれるということなので。結局、下尾平まで30分程度歩きました。これ健男社まで歩いたら1時間半くらい掛かったかも。
 尾平から見る天狗岩かな?雄大で良いですね。これで標高差約1000mですから、大したものです。

【後書き】
 今回は相当疲れました。時間を掛けて、バスの時間との調整など色々考えて、傾〜祖母を上畑〜大障子岩に変えました。この考える時間が楽しいのかもしれません。今回、単独でこのコースを歩きましたが、結構危険な場所があります。何でもない場所ですが、足を滑らせたら転落します。岩場でなく濡れるとぬるぬる滑る土なので余計に厄介です。尾根上は携帯がほとんど繋がりました。山奥の割には驚きです。尾平の谷あいは携帯は駄目です。
 久々の縦走の感想は、良かった!です。

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