安保関連法案には反対する!

 安倍がアメリカの要求に屈して進めている安保関連法案には反対する。

 日本人は根本的に大馬鹿民族である。どの位馬鹿か。
 太平洋戦争において全く効果が無いと分かっている特攻に1万人近い若者を向かわせ、戦後も全く反省もせず、再び同じことを繰り返そうとするくらい大馬鹿である。

 特攻は戦闘機だけではない。練習用の複葉機まで特攻に使っていた。それも40〜50時間の練習でやっと一人で飛べるくらいの若者を死に追いやった。

 特攻は人間魚雷「回天」でも行われた。大型の酸素魚雷に人を乗せて突撃させる。大型の伊号潜水艦に搭載された場合は、潜水艦から「回天」に移乗して底部のハッチを閉められ、発進したら敵艦に当たろうと当たるまいと確実に死ぬしかなかった。飛行機の特攻では発進後でもエンジン不調で戻ることができたが、「天転」は発進=「死」を意味した。敵艦に当たればまだ良いが、当らなかった場合は外も見えない密閉された狭い空間内でじわじわと死ぬか、自爆するしかなかったのである。

 特攻は人間爆弾「桜花」でも行われた。爆弾にロケットと操縦席を付けて、一式陸上攻撃機にぶら下げて敵艦に近付き、「桜花」を切り離して突撃させる。しかし、元々鈍足で一発の被弾で直ぐ火を噴く一式陸功が「桜花」をぶら下げているのであるからアメリカ軍にとっては良い餌食である。敵艦に近付く前にことごとく「桜花」ごと撃墜されてしまった。

 特攻はベニヤ板ボート「震洋」でも行われた。知覧特攻平和会館にも置いてある。ベニヤ板と言っても爆弾250kgを搭載するので結構大きい。外地への輸送中に相当数がやられたらしいが、震洋の戦死者が2500人といのは多い。

 特攻は人間機雷「伏龍」も考えられた。杜撰な装備で計画と訓練だけで終わったようだが、訓練中に横須賀だけで10人が亡くなっている。「回天」、「桜花」は小学生の時から知っていたが、「伏龍」はつい最近NHKで知った。呼気の浄化、即ち二酸化炭素の吸収に水酸化ナトリウムを使用しており、海底の岩で呼気を浄化する缶が壊れ、海水と反応して発熱した水酸化ナトリウム溶液が訓練中の隊員の呼吸器を侵した事故が多発したという。水酸化ナトリウムは劇物でその高濃度溶液は硫酸などよりも人体を腐食する力が強い。自分は濃硫酸と重クロム酸カリウムを混合したクロム酸混液を浴びて、ジーパンが硫酸の脱水作用で炭になったが、皮膚は何ともなかった経験があるので分かる。こんな危険な劇物を呼気の浄化装置に使うことそのものが兵隊の命を糞とも思わない日本軍の心を表している。

 これらの馬鹿な攻撃、要するに若い兵士を無駄死にさせた原因追及も反省も全く行わないのが日本人なのである。

 大量破壊兵器を隠しているというデマ情報を作ってイラクのフセインを殺しに攻め込んだアメリカ軍をいち早く支持した小泉。攻め込んだ理由であった大量破壊兵器は発見されず、当のアメリカからでさえも反省の声が聞かれたのに全く反省の“は”の字も出ない日本。昔も今もやりっぱなしの反省なし、過去から学ぶことを知らない馬鹿国民である。

 安保関連法案に賛成する者は言う。『法案反対者は中国が攻めて来たらどのように戦うのか。無責任ではないか。』と。

 この逆転した発想程怖いものは無い。外交において一方的な現状変更は戦争の原因となる。問題の尖閣において一方的に現状変更したのはどちらか。日本である。尖閣問題は周恩来、ケ小平と将来の世代に棚上げしたのではなかったか。それを石原慎太郎に慌てて外交音痴の野田が一方的に国有化して約束を破ったのである。竹島に韓国大統領が行ったら日本政府は抗議する。北方領土にロシア首相が行ったら日本政府は抗議する。それは現状維持を破ったからである。日本の尖閣国有化は、首脳訪問よりも数段上を行く現状維持破壊である。即ち、中国を煽ったのは日本の方である仕掛けたのは日本である

 次に安保関連法案に賛成する者は言う。『中国はベトナムやフィリピンの島を我が物顔に占領しているではないか。』と。

 確かに中国は中華思想に基づいたように周辺の弱い国に対して出鱈目な振る舞いをしている。許されることではない。これに対しては当事国と共同で中国に対して対処する必要はあるが、尖閣が同様な事態になることはない。なぜなら日本と中国は経済的には日本とアメリカよりも一体化しているからである。即ち、中国は日本の輸出総額の18.3%(2014年)を占めてアメリカについで2位、また中国は日本の輸入総額の22.3%を占めて断トツの1位である。一方、中国サイドから見ると日本は輸出の6.8%を占めて第3位、輸入は8.3%で第2位である。日本と中国が万が一戦争にでもなれば、経済的には中国も大打撃を受けることは明白である。国内統治に種々の不安がある中国共産党にとって経済の悪化は自分達の自滅を意味する。

 要するに日本にとっても中国にとっても尖閣をこれ以上こじらせても両国にとって何も良いことはないのである。それを安倍は不安感を煽って、中国を仮想敵国のようにしているのである。これが戦前の日本陸軍がロシアを、海軍がアメリカを仮想敵国として軍備を拡張したのと何の違いがあるというのか

 信頼構築により平和的に問題解決しようとせずに中国を仮想敵国化して憲法違反の集団的自衛権行使を強行しようとする安倍は日本を太平洋戦争開戦に導いた東条英機に匹敵するのではないか。

 憲法の解釈変更で安倍は何でも出来ることを示そうとしている。憲法は形だけの無意味なものであらせようとしている。日本を無法地帯化させようとしているのである。

 これを許したのは日本国民である。投票した国民である。喜んで死にに行くがよい。今更反対してももう遅い。君たちが選んだ道である。回天に乗って突撃したらよい。桜花に乗って突撃したらよい。震洋に乗って突撃したらよい。勇ましいことを言っている老人は誰も死なないし、責任は取らない。それが日本の古来からのやり方である。若者だけが犠牲になればよい。政治家は誰も責任を取らないし、死なない。

 日本国民がそんなに死にたがっているとは知らなかった。再び若者を死なせようとしているとは知らなかった。みんな人間の体裁をした屑である。命よりもアベノミクスの見せかけだけの景気浮揚を選んだのである。

(2015年9月16日 記)

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