あおり運転には免許永久剥奪を含む厳しい処罰を法制化すべき!

 常磐自動車道であおり運転し、被害者の車を停車させ、被害者を「殺すぞ」などと怒鳴りながら顔を数回殴るおぞましい映像が連日テレビで放映されていたが、やっと容疑者の宮崎文夫と宮崎に同行してその現場を携帯で撮影していた喜本奈津子が逮捕された

 高速道路で車を停車させるという行為が重大事故に繋がることは、石橋和歩が2017年6月5日に神奈川県の東名高速で起こした東名あおり事故で明確であり、今回の宮崎文夫の行為も下手をすると重大死亡事故になっていてもおかしくないものである。

 これだけ宮崎が罪もない人間を危険な目に合わせておきながら日本にはあおり運転そのものを処罰する法律がないのである。だから今回の逮捕も傷害容疑である。危険運転致死傷罪は危険運転により人を死傷させない限り適用されない。京アニ放火事件でガソリンの危険性が注目され、携行缶にガソリンを入れてもらう時に氏名や住所を聞かれるようになった。ガソリンも危険であるが、車も使い方によっては拳銃以上の凶器になるのは誰でも理解できる。日本で銃を所持しようとすると相当な規制が掛かる。しかし、車は免許さえ持っていれば、犬・畜生にも劣る石橋や宮崎のような人間が車という凶器を自由にできるのである。本当に御めでたい国である。

 あおり運転するような人間、自分の感情をコントロールできない人間に凶器を持たせることが妥当でないことは自明の理であろう。事故が発生するまでそのような人間を取り締まれないという無法状態を放置して良いはずがない。ドイツやイギリスでは既に免許剥奪を含めた厳しい法律を適用している。

 そもそも日本の種々の法改正は極めて遅い。今から30年位前だと思うが、オーストラリアに出張した時、丁度、自動車の後部座席のベルト着用が義務化されたばかりであった。日本で後部座席のベルト着用が義務化されたのは、2008年というからオーストラリアよりも20年近く遅れている。これが日本の実態なのである。

 誰にでも運転免許を許可する時代は終わった。高速道路上で車を停止させる危険性を理解できないような人間自分の感情をコントロールできずに他車をあおる様な人間に運転させてはならないと思う。こういう人間は運転不適格者である。運転不適格者は死傷事故を起こさなくてもドライブレコーダー等の証拠のみで認定、免許剥奪すべきである。車社会からの排除である。

 もし、次の犠牲者が出るまで政府が動かないとしたらそれは政府の怠慢である。

(2019年8月19日 記)