石破幹事長の正体:秘密保護法案反対の絶叫をテロ行為

 12月1日付朝日新聞の1面に『反対デモの絶叫「テロと変わらぬ」』の記事。
 自民党の石破茂幹事長が11月29日付の自身のブログで、特定秘密保護法案に反対する市民のデモについて「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」と批判したとのこと。

 ブログの該当部分を以下に太字で引用する。
 今も議員会館の外では「特定機密保護法絶対阻止!」を叫ぶ大音量が鳴り響いています。いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張で あっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう。
 主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます。

 30日、朝日新聞に対して石破氏は以下のように話したという。
 「ルールにのっとったデモを介して意見を言うのはかまわないが、大音量という有形の圧力で一般の市民に畏怖の念を抱かせるという意味で、本質的にテロ行為と同じだと申し上げた

 そもそも特定秘密保護法案の成立をなぜこれほど政府は急ぐのか?
 政府が現在最も力を注ぐべきなのは、日本経済の真の復興と福島原発の始末ではないのか。それなのに特定機密保護法案を急ぐ理由。それは米国からの要求以外の何物でもない。憲法解釈を変更して、米国との集団的自衛権を実現するには特定秘密保護法案の成立が必須だからである。要するに集団的自衛権の実現も特定秘密保護法案も米国の要求以外の何物でもない。米国の米国による米国のための施策の一環なのである。

 私が石破氏の批判で最も違和感を抱いたのは、右翼の街宣車の大音響には何も言わずに特定秘密保護法案の反対勢力に対してこういう発言をしたことである。
 そもそも自民党は右翼や暴力団とは非常に仲が良かった。規制されるようになっても、私が若い頃には、自民党議員が暴力団の結婚式に出席しただの花輪を送っただのは日常茶飯事だった。戦後政治でも右翼や暴力団を使って、組合潰しや労組弾圧を行った

 今回の石破氏の発言を見ると正に右翼の街宣車の大音量は許せるが、自民党に反対する勢力の大音量は許せない!テロ行為と同じだから許してはならない!としか聞こえない。
 やはり自民党は今でも右翼や暴力団は許せても自民党の政策に反対する勢力は許せないという時代遅れの感覚を持っているのではないか。
 特定秘密保護法案の問題点は、売国的法律であり、政権の堕落を招く点にある。為政者が自分に都合の悪い情報を隠ぺいすることを許してはならない。
 安倍は、日本を自民党の言う普通の国にしようとしているのだろうが、それは普通に戦争で人が死に、国民を人殺しに行かせる国にしようとしているのである。

(2013年12月1日 記)

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