再びパワハラ自殺。組織改善能力のない腐れ切った海上自衛隊!

 海上自衛隊横須賀基地に配備されている護衛艦の乗組員3等海曹が上司のパワハラを受けて自殺した。

 パワハラをしたのは後藤光一・1等海曹(42)という。「仕事を教えても向上が見られず、指導したつもりだった」と話しているらしい。
 では、どういう指導をしていたのか。
 @3曹の頭部をペンライトや平手で殴る。
 A甲板のハッチに3曹の手を挟んで閉める。
 B3曹の携帯電話を自分のロッカーに隠す
 C新たな携帯の契約を迫り、契約代と称して4万円を奪う
 D艦内で3曹にバケツを持たせて立たせる
 E3曹を土下座させる

 さらに驚くべきことに少なくとも35人の同僚がこれらの現場を目撃しており、自殺する前日には3曹が暴行や退艦を訴えていることを知る幹部が、バケツを持って立たされている3曹を見かけたのに何もしなかったという。海上自衛隊は既に艦長を更迭したというが、異常な職場である。

 自衛隊と言うのは、軍隊である前に一つの職場である。上司は部下を育成し、保護してやる必要がある。自衛隊には何かが欠けている。

 この考えは、古くて現在では通用しないし、通用させてはならないと思っているが、私は「会社組織は軍隊と同じ」と思っている。さらに言うなら、民間企業の方が公務員自衛官よりも本当に命懸けで働いていると考えている。
 福島第一原発が危機的状況になった時、東電の吉田所長と69人の部下は死を覚悟しながら原発に残って作業を行った。一方、空からの放水を試みる自衛隊は何をしていたか。当初は原発上空の放射線量が高いと言って何もしなかったではないか。本当に自らの命を捨てても暴走する原発を止めようとする民間人自分達の命を第一に考えて、何もせずに引き返す自衛隊

 そもそも福島の事故は東電の責任であるから東電の社員が対応するのは当たり前、自衛隊には何の関係もない、という意見もあるだろう。
 しかし、原発事故は東電だけの責任ではない。国の責任もある。東電社員もこの非常事態で自分の命を守るために退避する権利もある。国家的な危機であったのだから自衛隊も出来ることを行う義務があったと考える。その時に自分達の安全第一を考えて引き返す自衛隊どう考えてもこんな体たらくで有事の際に国が守れるとは思えない

 自衛隊の階層については良く知らないが、基本的には幹部と平に分れた社会である。民間で言えば、製鉄所などの大卒を中心とした執務職と現場の技能職のような世界である。執務職の職員は基本的に入社した時から技能職のベテランよりも階級が上なのである。海曹というのは現場職員である。それを幹部が統制できないというのは組織としてあり得ないことなのである

 海上自衛隊ではこれまで何度もいじめや自殺が起こっている。根本的な組織的欠陥があるのは間違いない。戦前の亡霊がまだうろついているのだろう。こんな糞組織に莫大な税金を使って意味があるのか疑問である。

 それにしてもこの後藤光一、暴行の容疑で横須賀地方警務隊が書類送検するというが、甘くないか。

(2014年9月3日 記)

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