飛べないアゲハチョウ逝く

 今年の夏は庭から驚くほどのクマゼミの幼虫が湧いて出てきた。狭い庭にクマゼミの幼虫が出てきた無数の穴が開いている。

 自分が子供の頃は周りには茶色のアブラゼミばかりで羽根が透明で大きな体をしたクマゼミは希少種であった。子供の頃にクマゼミは見たことはあるが多分採った記憶はない。

 それから約60年経って周囲はクマゼミばかりになった。だいぶ前からうちの庭からもクマゼミの幼虫が湧いて出てくるようになった。特に今年は多い。多分、30前後の幼虫が出てきた。半分以上は八朔の木の上に登って脱皮している。残りの半分は家の周囲の犬走りから立ち上がりを這い上がって脱皮している。

 私の朝の作業は、猫のモモを外に出して散歩、プランター栽培のキューリへの水遣り、洗濯、物干し、自転車となるのであるが、朝狭い庭を歩いていると脱皮に失敗したクマゼミも時々見かける。壁に登らずに犬走りを歩き回って雨水升に落ち込んだり、脱皮中に壁から落ちたのか地面に転げ落ちている個体等。可愛そうに思うが脱皮に失敗したセミはどうしようもない。

 それが数日前、セミではなくアゲハチョウが地面にいるのを見つけた。両羽根が中間部分から湾曲している。脱皮が終わって今から羽根が正常な形に展開するのかと思って見守っていたが羽根は展開しない。地面に放置しておくと直ぐにアリや虫が来て食べられる可能性があるので庭の草の上に移して様子を見ることにした。

8月26日(発見して3日目)

8月27日(発見して4日目)

8月28日(発見して5日目)

8月29日(発見して6日目)死んでいたので虫に食べられないように花の上に。

 毎日、アゲハはどこに行ったのかと気にした五日間でした。花に留まらせても半日程度は留まっていますが、やはり羽根を羽ばたかせて飛びたいようです。その度に地面に転がって酷い時は駐車場まで出ていたりするのでその度に植物の上に留まらせました。上手く飼育すれば数ヶ月間生かすことも可能なようですが。

 アゲハチョウの成虫の寿命は数日から2週間程度となっているので天寿は全うしたのかもしれません。

 日常平気で蚊、クモ、その他生き物を殺生していますが、このアゲハチョウに対して何の仏心か分かりません。私の曽祖父は前世は寺の蟻だったと言っていたそうですから何かあるのかな?

 南無阿弥陀仏

(2025年8月29日 記)

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