津和野で農業開始

 つわの農業実践プログラムの後半に町役場の方に借家を案内されました。プログラムでわさび栽培を選択したので当然、わさび栽培に適した地を求めます。わさびは高温と日光に弱いので、比較的標高が高く、北向き斜面で山に挟まれたような地が向いています(と自分で解釈した)。
 この場所は、前に若い夫婦が借りていて、先月引払った後に見学に来たものです。津和野の25000分の一地形図を購入して、わさび栽培に適していると考えられる地を探すうちに見学に来る前からここには期待していました。家が非常に広いという前評判にも期待。3月10日の風景です。


 ハウスの骨組みもありますが、畝が立ててあって、草も比較的綺麗に刈ってありました。

 4月27日にNHKの取材があるというので、この機会に妻を連れて来て家を見せる。妻に言わせれば、家はあまり広くないという。良く考えたら現在の自分の家と同じ部屋数。現在家にある家具を全て搬入するのは良く考えたら無理。それでも妻は気に入ったよう。それでは契約をということになるが、役場を通しての手続きでそれなりの手順があり、少し時間が掛かる。晴れて6月16日に契約。


 契約も終わって7月のハウスの状態です。4ヶ月放置しただけでこの状態です。ここから再生していくのも大変です。それにしても人の手が少しでも入らなくなると数ヶ月でこの状態。怖いものです。人の営みは自然に直ぐに壊されるのです。


 しかし、雲が湧きたつこの風景が常に見られるのも良いものです。


 借家に刈払機があったので早く草を刈りたかったのですが、エンジンが掛からずにずっと草を刈ることができませんでした。家主さんにエンジンを調整してもらってやっと草刈りが出来ました。夏の暑い時に足が痙攣しながら何日も掛かってやっとここまで刈ることができたという感じ。9月16日の状況です。


 次はハウスの中の整備です。目標としては、11月か12月に農業実践プログラムで体験した畑ワサビの苗の植付をやってみたい。それまでに苗が植えられる状態にしたい。
 雑草を手で抜くが、スギナの地下茎が多くて苦労する。雑草を抜いた後は、畝を立てて土壌消毒も兼ねてマルチを張る。上の写真と同じ9月16日の状況。


 さて、わさびの苗を調達しようとしたら農協はわさび生産組合の組合員にしか販売しないという。絶望的な状況。農業実践プログラムの先生であった大庭さんに相談したら苗を分けて頂けるということで感謝。畝を2本にして700株植えました。これは畑わさびでわさび漬けなどの加工用原料となります。刺身などに摩り下ろすわさびは畑ではなく渓流で栽培します。11月9日です。


 ここは標高が高いのでハウスに早くビニールを張る必要があります。農協に注文して、業者の方に来て頂きました。材質はPO(ポリオレフィン系)でフィルムを固定するパッカー等込みで約23,000円。フィルム張りを依頼したらプラス48,000円とのこと。農家は全て自分でやるのが基本だと自分で勝手に考えているので妻と二人でフィルムを被せて、後は一人でビニペットにスプリングでフィルムを固定する。まあ、何となく形にはなったが、色々と構造上の不安もあり、強風でいつの間にか吹き飛ばされるのではないかと心配。11月23日。


 山の状態も7月とは全く異なります。四季の移り変わりを感じることができます。11月23日。


 フィルムを張って1週間後の11月30日には雪が降って、一面真っ白です。ハウスの上に雪が無いのは、融けて滑り落ちたためのようです。


 わさびの苗は、植えた時の葉柄は一旦全て枯れて、新しい葉が出て来て、成長の始まりです。凄い生命力です。来年の3月頃から花芽が出て、5〜6月に収穫でしょうか。早く失敗を経験するための試みです。
 花茎の醤油漬は美味しいです。残った醤油は野菜炒めなどに使うと最高です。来年の春が楽しみです。
 渓流のわさび畑再生については、来年には取り掛かりたいと考えています。12月14日。

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