大山(三鈷峰)

【前書き】
 大山は今から約30年前に、姉夫婦と小学生前の甥と姪と一緒に夏山登山道を登ったことがあります。360ccの軽自動車だったと思いますが、大山への坂道を登っているうちにエンジンが焼けて力が出なくなり、車を止めてエンジンを冷やした記憶があります。
 大半が霧の中だったので山自体の記憶は余りありません。阿弥陀堂辺りでしょうか、かなり下山した時点で足元よりも下方で雷が鳴ったのには驚きました。
 大山は既に登った山と考えていたのですが、何気なく山のHPを見ていて、大山が非常に美しい山だと感じ、今回は宝珠尾根から登ってみる事にしました。夏山登山道は雪の季節にも登ってみたいと考えています。

【年月日】’05.8.7(日)
【コースタイム】駐車場(5:15)→大神神社(5:45)→下宝珠越(6:20)→上宝珠越(7:30)→分岐(8:00)
         →1636mピーク(8:40)→分岐(9:15)→三鈷峰(9:30)→分岐(9:45)
         →上宝珠越(10:05)→(砂走り)→元谷(11:00)→大神神社(11:20)→駐車場(11:45)
【同行者】単独
【場所】国土地理院 ウオッちず地図閲覧サービス(試験公開) 533304 2万5千分1地形図名:伯耆大山 [南西]

【写真と解説】

上宝珠越手前
朝5:15に出発して殆ど樹林の中。それ程暑くもないのに凄い汗でタオルはビシャビシャ。Tシャツもびっしょりで、冷えた為か、どうも腹の具合が悪い。

この付近では腹の具合が最高に悪く、景色を見るどころの騒ぎではない。

唯、樹林帯から尾根によじ登ったら両側が崖で非常に高度感がある。ちょっと腹の具合が収まったので写真撮影。

ところで昨日は不安定な天気で島根では豪雨と雷。車中泊した駐車場でも夕方雨。

今日は晴れて良かったが、この天気いつまで持つか。
北壁と夏山登山道
右の稜線が夏山登山道です。

六合目避難小屋も肉眼ではっきりと見えます。

北壁の風化と手前の土砂の堆積。自然の営みを感じます。
ユートピア避難小屋下から
ユートピア避難小屋下の分岐です。

ここから写真中央に上宝珠越が見えています。写真中央上が大屏風岩でしょうか、その手前の左上から右下に走る緑の稜線の大屏風岩の手前に人が立っているのが白い点になって見えています。

地形図だけでは場所の位置関係がはっきり分りませんが、地形図と実際の映像を比べてみるのは山に登ったときの楽しみの一つです。
分岐からユートピア避難小屋
左上の小屋がユートピア避難小屋です。

今日はこの尾根伝いに行ける所まで、剣ガ峰まで行ければ満足ですが、高所恐怖症なので無理せずに自然を楽しむつもり。

今回、体重増加して80kg弱。柔道の練習で左膝悪く、力が入らない状態。それでも花が多くて、歩くのが楽しい。
美保湾と弓ヶ浜
肉眼ではもっとはっきりと見えています。

天気が良くてよかったです。

それにしても弓ヶ浜のこの曲線。自然の力の偉大さよ。
象ガ鼻付近?
ユートピア避難小屋付近から色々なお花畑で歩くのが楽しい。

咲いている花の名前は全く分かりませんでしたが、下山後調べるとクガイソウ、シモツケソウの他にも白い大きな花等がたくさんでした。

この付近はまだ特に危険と言う事はありません。

尚、今回、歩くのに夢中で場所の確認はしてませんので、正確な現在位置は分りません。
1636mピーク付近
今回、大山最高峰の剣ガ峰(1729m)まで行けたら行こうと考えていましたが、この先で引き返しました。

左側が崖なので右の植生寄りに歩こうとすると私の体重が重いだけに植物を支えている地面が沈むのが分るのです。

無理すれば行けるでしょうが、左膝の具合と下山時の滑りやすさ等を考えて引き返しました。

これから先はまたの機会にお預けです。
1636mピークのオニユリ
オニユリかどうか、良く分りませんが、登山者がそう言ってました。

花の種類は多いのですが、残念ながら大山に咲く花は見慣れない花が多く、全く名前は分かりませんでした。

今回は剣ガ峰まで行きたい、とか、ガスが掛かる前に下山したいとか、刻々と変わる山の状況でゆっくり花の写真を撮っている暇がありませんでした。
1636mピークを振り返る
現地で正確な位置を確認していないものの、写真中央左寄りの緑のピークが1636mピーク。

写真左の尾根が槍尾根、写真中央上部が天狗ガ峰、写真右端が剣ガ峰辺りではないかと考えていますが、その内、再挑戦して確認することにしましょう。

それにしてもこの付近も花がたくさん咲いて綺麗です。1日ゆっくりしても楽しいと思います。
三鈷峰
三鈷峰に登った頃からガスが掛かってきました。

写真中央部の向こう側は断崖絶壁です。

この日、夏山登山道方面にどれ位の登山者がいたか分りませんが、こちらは比較的登山者の数は少なかったです。
上宝珠越から
上宝珠越から砂走りを元谷まで下ることにしました。

しかし、砂走りの上部はこのような状態ですから、下山中に岩でも落ちてきたら非常に危ないと思いますが、これも運の問題でしょうか?
砂走り
上宝珠越から少し下ると砂走りです。

スパッツを着けて下り始めましたが、一歩毎に砂が沈んで膝には良いし、速いし、非常に快適でした。

ちょっと心配なのは、結構な量の砂を麓に掻き下ろしたことになるんだろうな、という事。これが自然にどれだけ影響しているかは、分りません。
大屏風岩
砂走りは写真の左にあるのですが、見えていません。

ここは、昭和28年9月1日だったと思いますが、大屏風岩を登攀中に遭難した人の慰霊碑前です。

大屏風岩がどれか、良く分りませんが、地形図から判断すると写真右の岩壁だと思います。

しかし、昭和28年と言ったら私が生まれる前ですから。私の田舎では蓑、提灯、ランプの生活ですから。山の道具も粗末だったろうし。年代の割には非常にしっかりした慰霊碑で、私の年代の見誤りかな?

【後書き】
 久々の登山でした。前日は島根が不安定な天気で一時的に豪雨。どうなることかと思いましたが、花を眺めながら非常に楽しく歩くことが出来ました。
 剣ガ峰まで行く事は出来ませんでしたが、その内、コースを変えて再挑戦したいと考えています。
 冬には夏山登山道を登ってみたいと考えています。

追記:
8月11日。今日、白馬岳の葱平で大規模な土砂崩壊があり、登山者数人が生き埋めとなったようです。新聞では、家1件分位の大きさの岩から畳2枚分くらいの岩が立て続けに落ちてきたということらしいです。
登山道だからと言って安全が保障された訳ではないのです。自分で判断しましょう。今回の事故時にも横飛びで逃げた人は助かっているようです。危険予知の重要さ。
そう言う意味で考えると今回の砂走りも結構危険なんだろうな!

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