求菩提山(782m)
【前書き】
寒波の後、今日は気温も上がって晴れるようなので、どこに行こうか迷いました。先週の犬ヶ岳一ノ岳〜求菩提山の疲れが取れていないので近場にしようか、せっかく晴れるのだから寒々とした九重の良い写真が撮れるかもしれない、などと悩んで結局、先週に続き求菩提山にしました。最近、求菩提山の山頂を踏んでいないのとツララの写真を撮りたいのと先週の案内犬に逢いたくなったからです。
【年月日】’12.2.4(土)
【同行者】単独
【コースタイム】公共駐車場(8:15)→阿弥陀窟(8:50)→護摩壇跡(9:35)→求菩提山山頂(9:45−55)→豊照神社(10:35)
→座主坊園地(10:46)→公共駐車場(11:20)
【写真と解説】
今日は五窟周辺のツララの写真を撮るのが目的の一つなので気温が上がらないうちにまず五窟に行くことにしたのですが、五窟は南東側に向いているので朝日をもろに受けています。気温はまだ低いはずなのに朝日を浴びていたる所でツララが融け始めています。
普賢の滝は完全に氷結せずに水が流れているし、寒波がしばらく続かないと完全に凍らないようです。
このようなツララが五窟の間に数か所あります。冷え込みが長く続いたらもっと良い状態になると思います。
護摩壇跡に着きました。ここから求菩提山に登るのは初めてです。ここの案内板に護摩壇の写真が載っているのですが、これは苅又山の山中で見た井戸跡のような石積みとそっくりです。多分、英彦山と尾根続きの苅又山にも修験者がいたのでしょう。勉強になりますね。
久々の求菩提山山頂です。亡くなった父親、負んぶして登った長男、嫁さんは?思い出の場所でもあります。
鬼の鐙。雪道のこの下りは嫌ですね。
豊照神社です。この横に安浄寺跡があります。この付近はまだいろいろ散策できるような気がします。
岩屋坊です。昭和40年代初めまで岩屋氏が住んでいたそうです。江戸末期の建築だそうですから良く保てている方だと思います。現代建築だとここまで持たないと思います。
先週の犬ヶ岳一ノ岳〜求菩提山の案内犬を求めて恐淵経由で犬ヶ岳に向かう登山口横の求菩岳庵を訪ねました。
そば定食1050円を注文して、「こちらに犬はいますか?」と尋ねるとゴンという犬がいて、時々、登山者の案内をしたり、鹿を獲ってきたりするという。鹿を見ると我を忘れて夢中になるらしい。小鹿の急所を噛んで殺して、主人に見せるために運んできたこともあるという。そういえば、護摩壇跡手前でいなくなったのも鹿を見たからかもしれない。
そば定食は、まずこんにゃくの刺身とスープが出てきました。白いスープは懐かしい味がして美味しかった。次にゴマ豆腐とヤマメの甘露煮。甘露煮は頭まで全部食べました。旨い。次にそばとヤマメと山菜の天ぷらと小ごはんと漬物。山から下りてきたばかりなのにお腹一杯になりました。今日は山中で一滴の水も食べ物も食べていません。ひとりでぼーっと料理が出てくるのを待っている時間も良いものです。ゆっくりできました。
食べ終わって、ご主人にお店の写真を撮っていいですか、と断ってカメラを持ってくるとゴン君はここにいるよと出してくれました。「ごんちゃん」と呼んだら私の方に来たので感激。しかし、カメラを向けると何となくそっぽを向くし、あまりべたべたするのは好きではなさそう。
ちょっと疲れ気味なのか、この状態で先週7時間半も歩いたのが信じられないくらい老犬では? ご主人も歳だと言ってられましたが、何歳くらいでしょう。
今日のベストショット。ノビをしています。これで小鹿を獲ってくるというのですから、本当に狩猟が好きなんでしょうね。好きなことができてゴン君は本当に幸せ者です。
【後書き】
久々の求菩提山も良かったし、ゴン君に逢えたのも良かったし、五窟のツララはいつになるか分かりませんが、また見に来たいと思います。
【前書き】
この山は良く登りました。修験道の山で、近くには求菩提資料館があり、山で発見された各種資料その他が展示されています。普賢窟から発見された銅板の法華経は国宝に指定されているそうです。とにかく歴史とその遺跡が残っており、調べて登るというより、巡れば、楽しい山です。冬の雪を夏までどうやって保存したか、求菩提山にも、その跡があります。この山に登るときには、それなりの事前調査をしたら楽しさ倍増です。求菩提山だけでは、体力的に物足りない人は、ツクシシャクナゲの犬ガ岳も登られたらどうでしょうか。但し、本気になって遺跡を巡ったら、求菩提山で1日つぶれると思いますが。
ただ単なる物理的な山として求菩提山を見たら、薄暗くてじめじめしたつまらない山です。登らない方が良いと思います。
【写真と解説】
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鳥井畑から求菩提山 |
写真中央の山が求菩提山です。左後方が犬ガ岳でしょうか。 この求菩提山周辺には、まだ見所があります。 |
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安浄寺跡 |
正面が、安浄寺跡です。 暗い雰囲気です。しかし、遺跡はこの付近多いらしいです。 私も不勉強で遺跡の場所や道を良く知りません。 |
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鬼の鐙の看板 |
中宮から上宮に掛けては、石の階段を登りますが、そこに鬼の鐙の話の看板が立っています。この話、他の場所でも見たような、聞いたような。どこが本家、本元でしょうか。 この階段を息子が幼稚園の時代に背負って登ったこともありました。その息子も現在、中学生です。 |
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麓のヒガンバナ |
’01.9.24撮影。ヒガンバナが咲いていました。 この奥に洞窟があり、その洞窟には天女だったかが描いてあります。平安時代頃のものだったと思います。 数年前に一度見ただけなので記憶があいまいです。国道10号線から分岐して求菩提山へ行く途中の右側にあります。 |
【後書き】
山に登るほどの元気も無いし、家でじっとしておくのはもったいない、という風なときにお薦めの山です。求菩提資料館は無料ですので、資料館を覗いてから散策するのも良いかも。