三菱自動車に一言

 2004年6月3日付新聞の朝刊一面に『三菱自、主力車も欠陥隠し』の記事。
 これを読んで私は、「やっぱりね」と思った。大型車だけでなく、乗用車も。
 幹部は『自動車の品質にはあまり差はない。問題は売り方だ』と言ってるし、テレビの社員インタビューでも社員は『車の品質は劣ってないんだから』と言っていたが、この感性が全くなっていないと思う。

 元々私は三菱の車を愛用してきた。
 初めて買ったのは、三菱のギャランラムダの中古車。安く買った割には良く走った。但し、マフラーが落下したり、ヘッドランプを交換しても直ぐに水が入ったり、車体の塗装が薄れたりと問題があったが、中古車だからだろうと思っていた。

 次にエテルナシグマの新車を購入した。私はガソリン給油の記録から修理の記録まで車の履歴は全て記録しているので何がどうなったか、分かるのであるが、とにかく、現在のホンダオデッセイに比べて全ての面で劣る。
 新車で買ったエテルナも5年でマフラーが落下。店員は「短距離走行してるとそうなりますよ」の一言。オデッセイは既に9年乗ってるけどマフラーはまだ金属光沢で光ってますよ。錆一つ無い。この違いは何なのか!
 エテルナは4年で両ヘッドランプが切れて交換。オデッセイは9年たった今も異常なし。この違いは何なのか!
 結局、エテルナは6年で親戚にやったが、車体の下が錆び始めていた。オデッセイは9年で全くなんともない。
 やっぱり新車でもエテルナはランプボックスの中に水が入ってきた。
 
 その当時、車とは新車で買って大事に乗ってもこんなものかと思っていた。オデッセイを買うまでは。

 では、三菱とホンダはどこが違うのか。

 店員の対応が全く違う。ホンダは車検後などに車の調子が悪くなった時、徹底的に調べ上げてくれる。クレームを客からの情報として大事にしている姿勢が伺える。そして、自分たちの車に自信を持っている。
 三菱のように「短距離走行だから5年でマフラーが落下して当たり前」と言ってたら、技術的な進歩があるわけ無いではないか!更に三菱の社員は多分、三菱の車に乗らされているのだろうが、自分達が乗って車のボロさに気が付かないのか?気が付かないとしたら社員が鈍感であるか、そのような意見を取り上げるシステムが無いのであろう。客の情報も前向きに取り上げないのであるから、それ以上を期待しても無理とは思うが。

 もう少し述べておくと、マフラーの件だけでこれ程、三菱を悪く言うかって?
 『山ネット九州』と言うメーリングリストで話題になったのであるが、走行中の車のストップ。これがやっぱり三菱。私の中古ギャランラムダも走行中にいきなりエンジンも全電気系統もストップしたことがあるのです。国道を60km走行中にエンジンストップして、電気も全てストップなのでウインカーも出せない。その時は事故にならずに済んだので良かったものの。

 三菱の営業マンについて少し話すと、完全な殿様商売。自分が努力して顧客を獲得しようとする姿勢が全く無い。昔のあの車を発表した時には、試乗の為に客が列を作るほど集まった等の話をして懐かしんでる。この体質はNHKでもドキュメンタリー風に取り上げていた。要するに経営者から技術屋、営業の末端まで腐りきっているのではないか。

 三菱の大型トラックを運転していて、ブレーキが利かなくなり、車を止めるために激突して亡くなった鹿児島の運転手さんのこと等を考えると三菱の罪は許せるものではないし、いまだに車の品質は劣ってないと言い張るその感覚を持つ限り三菱の再生はないし、あってはならないと思う。

【まとめ】
・会社あるいは技術屋が、クレームをお客様からの最大の意見、会社を発展させる為の提案ととらえる謙虚な姿勢を失ったら おしまいである。

・三菱には、上記謙虚な姿勢が営業を含めて全く見られない。

・クレームを取り上げるどころではなく、逆に分かった事実を隠す会社、これは犯罪であり、社会にこのような会社が存在することを許してはならない。

・会社には体質があり、それを企業風土と言ったりするが、これは長年掛かって形作られたものであり、簡単に変えられるものではない。従って、三菱は良い方向に変ることは不可能であろう。

・三菱が潰れると社会的影響が大きいが、仮に生き残ると社会に与える害毒が大きい。消費者は冷静に考えて、判断を下す必要がある。

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