恐羅漢山(1346m)

【前書き】
 渓流沿いの登山コースを探していて、たまたま亀井谷から登る恐羅漢山のコースを知りました。
 山は水が有ってこその山だと思います。
 会社を休んで3時に起きて出発したものの、高速道はずっと雨。最悪の場合、登山口で昼寝して帰ろうかと思いましたが、何んとか登ることが出来ました。
 このコースを登るに当たって参考にしたのは、山旅人様の山行記録です。キーワード:山旅人、亀井谷、恐羅漢山で最初に出てくると思います。
 山旅人さんの山行記録を参考にするのは、これで2回目です。有難うございます。

 行きは北九州から単純に亀井谷に最も近い高速道のICである吉和で降りて、国道488号線を走ったのですが、秘境ですね。一車線が延々と続き、対向車があったらどうしようかと精神的に良くないし、時間も掛かる。これだけ人里離れた場所なら一度近くの山にも登ってみたいと新たな意欲も湧いて来るような場所です。道路に欄干も無く、落ちたら谷底ですからスリルもあります。
 北九州からだと小郡ICまで高速で、その後、9号線で益田まで出て、191号線で回り込むか、私の辿った道よりももっと安くて早い道があるはずです。

【年月日】’08.6.18(水)
【同行者】単独
【コースタイム】亀井谷車止め手前駐車場(8:00)→亀井谷奥橋(8:22)→三十三曲り入口(9:45)
          →台所原(10:35)→恐羅漢山(11:35-50)→台所原(12:35)→三十三曲り入口(13:15)
          →亀井谷奥橋(14:10)→駐車場(14:25)
【場所】国土地理院 ウオッちず地図閲覧サービス        

【写真と解説】

亀井谷奥橋の横から亀井谷に入ります。最初は、亀井谷の流れの中を歩いて登っていくものと思い込んでいたので、谷に入ってどっちに行ったらよいものか、迷いましたが、基本的に亀井谷川の右岸か、左岸のどちらかに道があります。木に張られたテープは、基本的に川を渡れと言う事です。川を遡行する場所は無いと考えた方が良いでしょう。登山道はシダ類もあり、見難い部分も有りますが、この時期は比較的明瞭に分かりました。

コケの生えた岩は非常に良く滑ります。登山道が夏場にどうなるのか、分かりません。
これからの暑い時期に、このコースはあまりお奨めできないような。渓流の冷たい水で体を冷やしながら登る?
多分、秋は良いでしょうね。紅葉するそうですから。

渡渉を繰り返しながら登っていきます。緑が綺麗です。
地形を見ていると亀井谷には昔、人が住んでいたんだろうと思います。寂地山の竜ヶ岳峡の奥にも明確な住居跡が有りました。

亀井谷から33曲りに入りました。九十九折に登っていきます。途中にコアジサイの花がたくさん咲いていました。
道があるうちは良いのですが、だんだん笹になってくると道が不明瞭になるのです。

これは下山時に撮った写真ですが、台所原に近づくと笹が酷くてどこに道があるのか、不明瞭になります。
単独の場合、とかく弱気になりがちで困ります。中々の急斜面で足で笹をどかしながら歩いたので下りで腿が攣ったのだと思います。
この辺も綺麗です。

ササユリを始めてみました。実は駐車場から亀井谷奥橋の間の林道にも咲いていましたが、山中で見るササユリの方が美しいような。登山道脇には3輪しかありませんでした。

台所原の5〜6m手前で道に迷いました。笹の背が高く、倒木も有って、複数の道らしき跡が交錯してどちらに進んでよいか、分からなくなりました。
最初に頭に浮かんだのは、引き返しても良い!でした。とりあえず、地図と磁石を出して方位確認。
右方向が東で恐羅漢山。強引に右に進むべきか、もうちょい前進すべきか!
ほとんど台所原に着いていると考えたので、もうちょい前進してみました。すると立派な縦走路に出てしまいました。この距離5〜6mですから。
屋久島なんかの遭難もちょっとトイレで登山道から外れて、登山道に戻る方向を見失った例が多いのではないかと思うのですが。

ところで台所原から恐羅漢山のコースは素晴らしいブナ林です。上の写真は登山道で見かけた変な植物。ショウキランのようです。
そのブナ林の写真は下りに撮ることにしました。

山頂までは結構きつかったです。山頂には小さなリュックが二つ。片道25分の旧羅漢山へでも行っているのでしょうか。
この日は山頂付近で2パーティに会いました。
雲っていたので遠くは見えませんでした。
下山は山旅人さんの山行記録の台所原から中ノ川山経由にしようかと当初は考えていたのですが、疲れもあったので亀井谷に降りることにしました。しかし、道は分かっているものの、あの笹だらけの道を考えると少し憂鬱な気分。

これは1個か2個づつぶら下がっています。

これは3個づつぶら下がっています。種類が違うんでしょうか。ナルコユリのようです。

恐羅漢山から台所原のブナ林は台所原に近い方がすっきりしていて綺麗です。

大山のブナ林を思い出しました。西中国山地、素晴らしいですね。

【後書き】
 今回、恐羅漢山を調べる過程で面白いホームページを幾つか見つけることが出来ました。
 匹見峡と西中国山地は今後、散策する価値があると思いましたが、逆に何故だか英彦山の良さも再認識したような。

TOPページに戻る