白鳥山(1639m)〜烏帽子岳(1692m)

【前書き】
 この連休に向霧立越〜霧立越の縦走を行う予定でしたが、前回の彦水川源流部から鷹ノ巣山三ノ岳で膝を痛め、縦走を完遂できる自信喪失。
 天気も良いので行けるところまで行って、適当なところで引き返すことに。

【年月日】’12.5.4(金)
【コースタイム】(移動)3日 自宅(12:20)→(九州道渋滞)→御船IC(15:10)→白鳥山唐谷(御池)登山口(18:05)

         (登山)4日 唐谷(御池)登山口(6:00)→白鳥山(7:05)→新椎葉越(峰越)(8:25)→烏帽子岳(10:40-11:00)
              →新椎葉越(峰越)(13:05)→(道路歩き)→唐谷(御池)登山口(13:40)

         (移動)唐谷登山口(14:00)→鶴富屋敷等見学(15:00-30)→御船IC(17:25)→(九州道所々渋滞)→帰宅(19:50)

【同行者】単独
【装備】寝袋、ツェルト、雨具、コンロ、ガス、水(500mL×7本)、フリーズドライ・クラッカー等食糧 合計12kg

【写真と解説】


 前日の18時過ぎに到着しましたが、駐車場には誰もいません。椎葉ダムからここまで約30km。狭い道でこういうのはどうも苦手です。
 日が暮れる前にチャンポンを作って食べ、残りの汁に餅を入れて食べる。つまみとワンカップの焼酎2本を飲む。
 草地もありテントも張れるが天気も今一なので車の中で寝ることにする。天気予報を確認しようにも携帯も圏外、車のテレビも電波
が無くてつかないし、ラジオも熊本放送以外は鮮明に受信できない。20時には寝て、2時に目が覚める。


 登山口に1560mの看板があった。事前に調べていた標高1325mとあまりに違いすぎるのでこれは怪しいと思ったが、立派な看板
だったので高度計を1560mにセットする。1639mの白鳥山に着いたら高度計は1800mを超えていたので、やはりこの看板は間違
っている。間違った看板は置かないでほしいものです。それともこれは頂上までの距離?
 しかし、この唐谷は綺麗。朝早すぎて暗かったので登山道は写真に撮れなかったが、非常に感じの良いコースです。


 この日は高気圧に覆われて晴れるはずが、ガスに覆われて全く晴れる気配もない。しかし、森の中はしっとり濡れて静かないい感じ。


 白鳥山の山頂に近づくと巨木の庭園といった感じです。鹿の食害が多いのか、ネットで囲われた場所が多くあります。


 平清経住居跡の表示。真否の程は分かりませんが、快適に生活できそうな場所ではあります。


 白鳥山山頂です。少し雨も降って雨具を着ました。


 少し小さな案内板がありました。これから平清経住居跡まで下り、カルスト地形を経由して新椎葉越まで歩きます。
 看板には唐谷登山口にトイレがあるように書かれていますが、登山口周辺にトイレは見当たりませんでした。
 逆に新椎葉越にはトイレがあります。


 まるで動物園のようです。中に苔むしたカルスト地形が。それにしてもここまで厳重な柵を張らなくても、と思うのですが。何となく
滑稽に感じます。このようにしないと登山者が石灰岩を壊したり、傷つけたりするのでしょうか。檻の中のカルスト。


 あまり高低差の無い登山道を歩いて新椎葉越に着きました。烏帽子岳から戻ってきた後は、この道を唐谷登山口まで歩いて戻
りました。2.8kmを35分位です。


 小鳥の声が凄いです。しばらく歩くとこの小鳥がうるさく私を怒っているようです。時に体を膨らませたり、威嚇もしているようです。
 調べてもらったら中国、インド、ベトナム等に分布するソウシチョウ(相思鳥)だそうです。日本の侵略的外来種ワースト100に選定
されているそうで、こういう鳥に出会うとは残念なことです。
 鳥といえば、帰りに椎葉ダムの淵を車で走っていると道の真ん中にタカとカラスが立っていて、逃げようとしません。ゆっくり車を走
らせるとカラスは飛びましたが、タカは歩いて道の脇に。カラスに攻撃されて怪我して飛べないのかと思いましたが、次のカーブにも
タカがいたので鳥にとって興味のある何かがあったのかもしれません。


 途中の展望台のような岩の上から白鳥山方面を振り返ります。中央奥が白鳥山です。


 烏帽子岳周辺にはシャクナゲの群落があります。山頂は広くありませんが、ピークが手前にもあって、そこからの展望も良いです。


 縦走路です。右奥のなだらかな山頂が白鳥山です。


 烏帽子岳山頂付近のシャクナゲの群落はすごい数ですが、花芽はほとんど付いておらず、2株だけ咲き始めていました。


 車で下山する途中、日添公民館前から山の斜面にへばりつくように存在する集落を撮影しました。位置は石堂屋の南斜面でしょうか。
 奥の山が扇山だと思います。
 バス停の時刻表があったので、こんなところまでバスが来るなら車は上椎葉に置いて、バスを利用する方法も検討するかと時刻表を
覗き込むと何と週に1回、1往復のみ。


 拡大するとこんな感じです。今ほど車が発達していなかったほんの40〜50年前までは秘境だったのでしょうね。


 帰りに上椎葉の鶴富屋敷に寄りました。この鶴富屋敷は、現代教養文庫「落人伝説の旅」昭和44年初版にも写真が載っている
のですが、屋敷周囲の変わりようが凄いです。そういえば、上椎葉の中心街、といっても数十メートルでしょうか、タイル敷きのモダ
ンな感じでとても秘境だったような感じが全くありません。そのど真ん中に鶴富屋敷といわれても私が大学時代から抱いていたイメ
ージと余りにもかけ離れていて、ちょっと残念でした。

【後書き】
 白鳥山は中々感じの良い山です。唐谷もお奨めです。新椎葉越には車がたくさん駐車してありましたが、唐谷登山口は私の車を
入れてたったの2台でした。風景の変化と美しさでは唐谷登山口の利用をお奨めします。唐谷〜白鳥山〜新椎葉越〜唐谷の周回も
良いのではないかと思います。
 向霧立越〜霧立越の縦走は、大体感じがつかめたので減量して体力が回復したら近いうちに挑戦したいと思います。ちょっと心配
なのは時計方向に回るとして、松木登山口から新椎葉越まで30数キロをどうやって移動するかです。

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