白馬岳
【前書き】
昔の梅雨明け後1週間は日本アルプスは晴れるとの言葉を信じて計画を立てたものの、実際の梅雨明けは明白でなく、だらだらと計画に突入してしまいました。計画自体を破棄する勇気、必要だと実感しました。
【移動】7月18日(土)
会社6:10→宮島SA8:30→吉備SA11:10→ ?? SA12:15→南条SA??:??→不動寺SA16:20→糸魚川IC17:50
→白馬のプチホテル“あるむ”18:40
【年月日】’09.7.19(日)
【装備】山小屋一泊のつもり
【同行者】会社同僚3名
【コースタイム】プチホテル“あるむ”6:05 御主人に栂池高原まで送ってもらう。
栂池高原駅6:30→(ゴンドラリフト)→栂ノ森駅6:50
栂大門駅7:20→(ロープウェイ)→自然園駅7:30
栂池自然園7:40→天狗原9:07→乗鞍岳10:35→白馬大池11:30
→雷鳥坂強風で撤退12:00
自然園駅→(ロープウェイ)→栂大門駅
栂ノ森駅15:40→(ゴンドラリフト強風で数回停止)→栂池高原駅
“あるむ”に迎えに来て頂きました。
【写真と解説】
前日に宿泊した“プチホテル あるむ”です。送迎プランなら登山口までの送迎もして頂けます。
予定では19日朝一の栂池高原のゴンドラリフトに送ってもらい、20日に下山予定の猿倉まで迎えに来て頂くつもりでした。
食事は洋風ですが、美味しく、帰って来てからも体調が良いです。
御主人は親の代からだったかな、山登りをされますので、色々お話を伺えます。
下山後も泊まる事になろうとは、考えてもいませんでした。
栂池ヒュッテやビジターセンターの横を通って登山道に入ります。
写真はロープウェイです。
ゴンドラの栂ノ森駅からロープウェイの栂大門駅まで少し歩きます。ゴンドラを降りた時には既に雨が降り始めていたので、そこでスパッツを着けて、雨具を着て、ロープウェイ駅に行きました。この付近では、雨は降ったり止んだりで風も弱かったのですが。
因みに栂池高原のゴンドラ乗り場の標高が820m、栂池自然園の標高が約1840mですから、ゴンドラとロープウェイで一気に標高1000mを登ることになります。
高度を上げていくに従って、何となく怪しげな雲が。いやな予感が。
天狗原に着きました。標高2204mです。高層湿原です。
正面奥の雪渓の左端を登っていきます。
雪渓横を登りながら振り返りました。こうやって見ると天狗原は思ったよりも広いです。
写真は雨が降っていない時にのみ撮っているので天気はそれ程悪くないようにみえますが、雪渓を登り切ると強風と雨に叩き付けられる事に。
乗鞍岳に着いた時には、雨具を通過して雨が肌に直接触れてきます。
雨具の下に着けていたウェストバッグの中身も濡れています。
気温はかなり低下しています。動くのを止めると体が冷えます。同僚とのペースが会わずに待ち時間が長くなると体が冷えて、なんかヤバイな、という気になります。
白馬大池です。これは雷鳥坂下山中に撮ったものです。
白馬大池山荘は登山者が一杯で中へ入っても座れない状態でした。外で立ったまま、“あるむ”で作ってもらったおにぎりを3個食べました。食べないと体が冷えます。さて、どうするか。女性2人は少し疲れ気味で雨と強風にビビッています。私は、まだ気力はあるのですが、気力が萎えた時がやばくなる時だろうなと考えました。
数日前にトムラウシで10名が遭難死したばかりです。心配なのは、これから小蓮華山、三国堺、白馬岳と尾根筋に出た時にさらに強風に晒されることです。
リーダーとしての決断。これから雷鳥坂を登って、小蓮華山に向かう過程で稜線に出るので風は益々強くなると思うが、行ける所まで行く。無理と判断した時点で白馬大池まで戻る。
所が雷鳥坂を半分も登らないうちに突風。4人で耐風姿勢を取りながら風が弱まるのを待つ。ちょうど12時に撤退を決断。
白馬大池山荘には、『本日は大変混雑する事が予想されます。1畳に2人・・・・』の看板。こりゃ、麓まで撤退じゃ。と言うわけで白馬大池から女性陣に“あるむ”に電話してもらい、栂池高原駅まで迎えに来てください。となった次第です。“あるむ”の奥さんの話によると1畳に3人程度押し込まれる事もあるそうで。
しかし、私達は撤退しながら見てしまったのです。中高年のツアーと思われるおばちゃんたちが黙々と雷鳥坂を登っていくのを。次々とザックカバーを吹き飛ばされながら。ザックカバーを飛ばされて、ザックの中身は大丈夫なのでしょうか。それにも気がつかずに登っていくおばちゃん達。
【後書き】
16日にトムラウシのヒサゴ沼非難小屋を出発したアミューズトラベル募集のツアー18人(男性5人、女性10人、男性ガイド3人)は、雨と強風と低温により遭難し、その内8名が凍死した。同時期に美瑛岳で1名死亡、トムラウシで単独行の男性1名が死亡し、計10名が死亡した。
山は基本的に経験の世界だと思う。どれだけ限界に近い状態を経験しているか。その経験と装備を基に自分が耐えられるか、否かを判断するしかないと思う。
本格的な冬山の経験はないが、強風でなければ−10℃程度の気温であれば、動いている間は驚くほど薄着でも寒くはない。しかし、動きを停止すると寒さを感じるようになる。
今回も雨と強風に打たれながら動きを止めると非常な寒さを感じた。濡れた下着を体温で乾かす気力がある間は大丈夫と思っていたが、気力が萎えたら危ないだろうと思った。
無理して進めば、多分、問題なく白馬山荘まで行けただろうと思う。しかし、少し危険な状態で、チームの一人でも弱気になったら引き返すべきなのであろうと思う。その辺は日常のトレーニングでチームの意志を共有するようにするべきなのであろう。それができないツアー登山は非常に危険性を孕んだシステムなのだと思う。
【前書き】
長距離運転には比較的慣れているので、今回もマイカーで行くことにしました。せっかく北アルプスまで行くので、天気の良い日を狙いました。天気の良い日を狙っているうちに9月になってしまいました。そのうち、日本に台風が接近しましたが、天気図の西方を見ると中国大陸にでっかい高気圧があります。2〜3日後には晴天になるのは確実です。台風は北アルプス方面に抜けました。山小屋に電話したら台風の中を登ってきた人がいるとの事。
いざ、出発。今回は、昭和4年生まれの義父も一緒です。
【移動】九州から高速道で移動。午前5時に北九州を出発して、17:15には猿倉着。
【年月日】’99.9.26〜27
【装備】山小屋一泊
【コースタイム】1日目 猿倉6:20→白馬尻7:25→白馬山荘13:00(泊)
2日目 白馬山荘6:15→葱平8:00→白馬尻9:45→猿倉10:45
【写真と解説】
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白馬山荘前から見た夕日 |
今回も最高の天気に恵まれました。肥満体なので空気が薄くなる高所は苦手です。富士山に登ったときの経験では、約2700m以上になるとちょっとおかしくなる傾向にあるようです。今回も少し動きが鈍くなってきました。 名物の雪渓は9月ですので、崩れており、雪渓上を歩くことはできません。 右岸斜面を登りました。 |
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白馬山荘前から見た日の出 |
朝起きると手の指の所々に虫に食われたような跡が点々とあります。てっきり布団に虫がいて、刺されたものと思いました。 しかし、手の指だけを刺す虫なんているはずがありません。高所に登るとよく手がむくんでいたので、高所一泊の影響だと思います。 |
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天狗菱?と思います |
最高の天気でした。真っ青な空で空気も澄んでいました。 本当は鑓ガ岳や鑓温泉の方に回って下山したかったのですが、義父もいるので無理しないことにしました。 |
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大雪渓が少し残ってます |
前日の登りの標高差1700mは、やっぱりきつかったですが、下りは快調でした。 猿倉から日帰りで登っている人もいましたが、体力的には自分もいけそう。 けど、やっぱりゆっくり登りたいですね。ピークハントでは、本当の山の良さは分からないと思います。 |
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みみずくの湯から見た白馬岳 |
下山後、温泉を探しました。みみずくの湯に入りました。 この後、穂高に登る予定でしたが、義父が少しバテ気味のため、ロープウェイで上がれる木曽駒ケ岳に変更しました。 車移動の便利なところです。菅ノ台キャンプ場に移動して一泊です。 ここでまたとんでもないことが! 木曽駒ケ岳に続く! |