涌蓋山(わいたさん)(1500m)
【前書き】
恥ずかしながら涌蓋山は、これまでほとんど注目していなかった山です。三浦様のホームページ「阿蘇風景写真館」を拝見し、こんなに姿の良い山には是非登ってみたいと考えていました。涌蓋山を見る位置によっては、山口県の十種ガ峰の凛とした姿と似ていて非常に興味を抱きました。
最近は山に登る気力が少し衰えていたのですが、多分、この冬最後の寒波となる今日、登ることにしました。ここ数日、暖かい日が続いていたので寒くなければ、登山道は融けた雪でぬかるんでいるはずだし、今年最後の雪山を味わいたい気分だったので。
【年月日】’05.3.12(土)
【コースタイム】ひぜん湯(8:50)→涌蓋越(10:05)→涌蓋山(11:00-25)→涌蓋越(12:05)
→ひぜん湯(13:00)
【同行者】単独
【写真と解説】
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涌蓋山登山口 |
カーナビ頼りで筋湯までは来たのですが、登山口のひぜん湯がどこだか分かりません。画面を拡大して検討をつけてやっと探し当てました。 車は近くの公共駐車場に止めました。ひぜん湯の前にも駐車場はありますが、それほど多くは止められません。古い有料の看板があるので、駐車料金を徴収されるのか、どうかは分かりません。 写真中央の通路が登山口です。 |
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涌蓋山 |
登山口から涌蓋越までは、写真のように殆ど笹かススキ?で覆われた道を歩きます。 最初は周囲が丘の様で山頂は見えませんが、進んでいくといきなり目の前に沸蓋山の姿が現れてきます。 山に登っていて、急に視界が開けたり、山頂が見えたりするのは楽しいものです。 屋久島の宮之浦だけもカーブを曲がると突然、眼前に現れたように記憶しているのですが、約20年前の話です。 |
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沸蓋越手前から涌越山 |
山頂へは写真の左斜面を登って、左の肩、女岳を経由して山頂へ向かいます。 まだ、雪が残っているだろうと思って、重登山靴にスパッツを着けて来たのですが、雪は全く残っていませんでした。 ただ、今日は寒波が来ており、風が顔に当たると痛いので目出し帽を着用しました。 登山道には50〜70mm位の霜柱が出来ていました。 |
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山頂から九重山群 |
山頂は平地で南北に長く、360°の展望が得られます。 南東方向、約9〜12kmに九重山群が位置します。 写真中央右寄りに白い煙を出しているのが硫黄山。その左に三俣山。その左奥に大船山。この日は少し雲っていて、鮮明度が今一ですが、目の前に見えます。 九重の手前に見えるのが泉水山と黒岩山だと思います。 写真右下の丘はひぜん湯から登ってきた登山道になります。 |
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阿蘇の根子岳と高岳 |
山頂から南、約17〜18km位に阿蘇の根子岳と高岳、中岳が見えています。 九重山群の山々からの展望は、どちらかというと大きな箱庭を見るようですが、この涌蓋山からの展望は雄大です。 |
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筋湯温泉と登山道 |
写真中央左寄りに筋湯温泉街。その右の白い煙が八丁原地熱発電所の水蒸気。写真左端に少し見える白煙は大岳地熱発電所の煙だと思います。 登山道はひぜん湯から写真中段左寄りの丘に登ってきて、右の方へ歩きます。 写真右にみそこぶし山と一目山も見えてます。 |
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山頂から女岳 |
さて下山です。山頂と女岳の標高差は約75mです。 写真右側が西斜面で霧氷で白く輝いています。 女岳から山頂を見たときには、風も強くて、急斜面のようで、吹き飛ばされるんではないかと少し心配になりましたが、登ってみると大した事はありませんでした。意外に山頂は無風でした。 |
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女岳付近の樹氷 |
時々、日が射すと樹氷が白く輝いて非常に綺麗です。 この日は気温が低かったので昼近くになっても樹氷は融ける気配はありませんでした。 |
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北側から見た涌蓋山 |
北九州に帰りながら涌蓋山を見ていると刻々と姿を変えていきます。 最も姿が良いのは飯田高原からでしょうか。 この日も朝は山頂が雲で覆われていたのですが、登山中はガスが掛かることも無くて良かったです。 ガスが掛かると結構、涌蓋越から登山口の間の丘の部分で迷いそうです。目印があまり無いですから。 |
【後書き】
涌蓋山は独立峰で九重の近くに位置するので景色が良いです。阿蘇、由布岳、英彦山、祖母山等も条件が良ければ見えるようです。登山道に高い樹木はほとんど無いため、開放的です。由布岳も中腹以上はそうなのですが、涌蓋山はそれ以上に開放的で景色も良いです。これまで全く注目していなかったのが残念。