全てはアメリカのために!それが私の本心だ。安倍。

 安倍は戦後レジームからの脱却などと日本の真の独立を目指すような素振りを見せていたが、安倍が目指しているものは何か。

 7月1日、安倍は集団的自衛権の憲法解釈を変える閣議決定をした。これを受けて直ぐに喜びを表明したのは誰か。
 米国のヘーゲル国防長官は「日本政府の新たな政策を歓迎する」と声明を発表した。ホワイトハウスのローズ大統領副補佐官も「オバマ大統領も決定を強く支持している」と発表した。米国は世界の警察官役で経済的にも疲弊している。これまで米国は事あるごとに日本を恫喝して、米軍の手下になることを要求してきたが、日本の歴代政権はのらりくらりと米国の要求を躱してきた。

 軍事ではないが、福田首相がなぜ突然辞任したか。2008年9月1日。時はリーマン・ショックの起こる2週間前。アメリカ政府はこの金融パニックを封じ込めるために日本の外貨準備高100兆円の全額の提供を要求し、それを拒絶するために辞任したのが真相らしい。要するに米国は自国の経済破綻を防ぐために、何の関係もない日本に途方もないことでも要求するような出鱈目な国なのである。

 また、自衛隊の人道復興支援という名目でのイラク派遣で航空自衛隊は何をしていたか。名古屋高裁判決で明らかであるが、武装した米軍兵員を輸送していたのである。当時、小泉は「自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である」などと聞いてあきれるような答弁をしていたが、これらも全て米国の要求は黙って従順に対応する自民党のなせる技なのである。

 そういう意味では福田首相は偉かった。自民党ではあるが、私も評価していた部分がある。小泉や安倍よりは100倍も1000倍も日本を愛していたと評価して良いと思う。

 安倍は民主党政権で悪化した日米関係を回復させると豪語していたが、回復させるどころか、今回、とことんまで米国の要求をのんだ。これまで糞のような自民党であっても、歴代自民党政権は守るべきものはまだ守って来ていた。今回、日本国民の命を米国に売った。そして憲法解釈を閣議でころころ変えることができるという最悪の前例を作った。

 安倍は今回の閣議決定までに何をしてきたか。まずは96条の改正を訴え、秘密保護法を制定し、内閣法制局長官を改憲派の故小松一郎に替え、とにかくがむしゃらに集団的自衛権行使に向けて動いてきた。これが日米防衛協力のためのガイドラインを2014年末までに見直すという日米合意の履行にあることは明らかである。

 安倍は戦前の日本による侵略は無かったと言い、従軍慰安婦も日本軍は関係ないといい、侵略を反省する人々を自虐史観に囚われていると言い、愛国心を強制し、今、若者を死地に追いやろうとしている。日本のために死ぬのであればまだ許せる。米国のために、米国の言うままに日本の若者を死なせようとしている。これが売国行為でなくて何だというのか。まともな神経の持ち主なら自分が何をしているか分かりそうなものだが、安倍には何かが取付いているとしか思えない。米国に洗脳されたか、米国に魂を売ったか。

 表面では、日本本来の姿を取り戻すようなことを言いながら、実際やっていることは日本の米国への売り渡しでしかない。これを日本国民が支持しているからこんなことになるという意味では、米国と一緒に大量に日本人が死んでも、その時悲しんではいけない。政府を恨んではいけない。

 自衛隊員が死んで靖国神社に祭られても悲しんではいけない。なぜなら米国に日本を売り渡すことを日本国民が支持したのであるから。

 これでやっと日本も普通に戦争で血を流せる国になった。これまでは日本は普通の国ではなかった。世界中で戦争をしないと認識された国であった。貴重な国であった。それが普通の国になった。普通の国になったのであるから米国の敵は日本の敵にもなるのである。日本もいつ攻撃されるか分からなくなるのである。日本は明らかな敵を持つ国になった。これを喜びたい人は喜べばいい。しかし、身内や関係者が死んだときに決して嘆くことの無いように。貴方がこうなることを支持したのであるから

(2014年7月6日 記)

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