地に落ちた日本国民。ヘイトスピーチ。

 クローズアップ現代でヘイトスピーチを見た。

 「韓国人を殺せ」「死ね」「自殺しろ」の連呼。とてもまともな人間のすることとは思えないが、これに普通?の主婦や一般人も混じっているという。微塵も人間性を感じない。まるで獣である。同じ日本人とは思えない。一種の病気ではないかと思う。

 昨晩のクローズアップ現代の内容を確認しようと検索したら既にクローズアップ現代を批判するサイトがずらっと出てきた。それなりに一生懸命になっているところがなお怖い。

 このような日本人の品性を疑わせるような俗物たちを放置している政府の責任も重い。

 なぜこの様な偏狭な思想を持った日本人が増えたのか。思想という思想もないのだろうが、良く原因を考えないといけない。一億総中流といわれた時代があったが、現在では中流は減少し、下層社会が主流になった。その下層民は自分達より優遇されている階級がいないかと探し始める。

 ヘイトスピーチを行う連中は、在日朝鮮人が特別永住権や生活保護で優遇されているという。下層民は強い者には物を言うことができないので自分達よりも弱い者を探していじめ、差別する。同様の現象は、ハンセン病患者差別でも見られることである。そう考えると日本人の根源に弱いものいじめの遺伝子が組み込まれているのかもしれない。

 自分より強いものには何も言えないので弱い者を探していじめる。典型的な弱虫、卑怯者ではないか。ヘイトスピーチを行っている連中は日本人のレベルを卑怯者のレベルに貶めているのである。卑怯者とは人間の屑である。人間の屑に何を言っても分からないだろうが、彼らを見ているとしまいには憐れみを感じる。弱い者をいじめて満足する獣のような心しかもたない日本人が増えている。

 中国、韓国を蔑視して、強がることを良しとする風潮がはびこってきた。しかし、良く考えてみるがいい。ついこの前まで日本人は世界から何と言われていたのか。「エコノミックアニマル」。アニマルだから日本人は人間ではなく動物であったのである。「物まねしかできない日本人」。まさに日本は1ドル360円時代の円安を利用して、物まねをしながら成長したのではないか。少しだけ中国、韓国よりも先を走っているからと言って威張る理由は何もないはずである。

 日本人自身が自分達に自信が無くなってきたがために弱い者に向かって強がりを言う。蔑視する。本当の強者の姿ではないこれが真実であろう。

(2015年1月14日 記)

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