三菱電機 自動車業界だます この体質

 今日の日経電子版に「三菱電機が設計不正 自動車業界だます「偽りの宣言書」」の記事。
 EUは域内で使用する製品について公に指令を出す。例えば、環境問題に関してならRoHS指令として、電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限減に関する規制はこれまでに日本を含む多くの企業が対応してきた。当然、EUの生産工場たる中国の工場でも対応してきた。

 EU指令は、その設定の意図も含め事前に公表されるのでヨーロッパに製品を輸出する会社は、大企業も中小企業も常に意識する。大企業の下請けの中小企業でそこまで意識が回らない企業に対しては元請けの大企業が指導に回る。これは常識である。

 今回、三菱電機が車載ラジオに関するEU指令関する不適合品をそれと知りながら顧客自動車メーカーに出荷し続けていたことが判明した。この指令は環境問題ではなく、ラジオの音声ノイズに関するものなので実質的な世に与える影響は少ないが、日本の企業イメージに与えるダメージは著しい。要するに貿易上のルールを厳守するのが当然というまともな国の範疇から日本が除外されかねない程の問題である。

 三菱電機の悪質性を記事は以下の3点に要約している。
 (1)「偽りの適合宣言書」を自動車メーカーに提出。
 (2)改造品での適合性評価試験の受審
 (3)不適合品の生産・出荷を継続

 要するに三菱電機はEU指令に適合する製品を顧客の自動車メーカーに納入するのではなく、徹底的に顧客とEUをだます為の作業を行ったのである。大きな迷惑を被ったのは日本の自動車メーカーである。公の規制を守る国だと思われていた日本が未だに陰に隠れてインチキをする。それは世界の二流三流国である。三菱電機は日本に恥をかかせたのである。日本を三流国に貶めたのである。まあ既に各種データは日本が三流国であることを証明しているが。

 私が言いたいのは17年前に三菱自動車に関して三菱自動車に物申すで以下に指摘したことである。

・クレームを取り上げるどころではなく、逆に分かった事実を隠す会社、これは犯罪であり、社会にこのような会社が存在することを許してはならない。

・会社には体質があり、それを企業風土と言ったりするが、これは長年掛かって形作られたものであり、簡単に変えられるものではない。従って、三菱は良い方向に変ることは不可能であろう。

・三菱が潰れると社会的影響が大きいが、仮に生き残ると社会に与える害毒が大きい。消費者は冷静に考えて、判断を下す必要がある。

 三菱自動車と同じく三菱電機があってはならない前時代的不祥事を犯した。これは三菱の体質であると言わざるを得ない。
 隠す、騙す、貶める。
 世の中に存在すること自体が罪ではないか。
 自浄作用の働かない前時代的企業の代表格である三菱。

(2021年2月4日 記)

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