猫の散歩

 昨年の1月に猫のシマシマがいなくなり、相当なペットロスとなりました。
 シマシマは私に対していつも「一緒にいて楽しいよ!」、「大好きだよ!」と行動で表現する猫だったので、突然シマシマがいなくなると私の喪失感もかなりのものでした。約2年近く経った今でもシマシマの事を度々思い出します。

 そのことを知った娘から縁あって昨年6月に島根から捨て猫と思われるモモを引き取りました。駐車場で車のエンジンルームに入り込んだりして生き延びていたそうです。生後1ヶ月半位でした。

 

 眼の大きな女の子です。初めて飼う雌猫です。島根から連れ帰った当初は数日餌も食べず、寝てばかりで600gあった体重は減り始め、このまま死んでしまうのではないかと心配しましたが、その後、順調に成長し、避妊手術も受けました。

 これまでにいなくなったミー、クー、トラ、シマシマの二の舞をさせないよう完全室内飼いを目指していましたが、それが本当に猫の幸せなのか?徐々に疑問が生じてきました。ミー、クー、トラ、シマシマは外では非常に生き生きとしていたからです。多分、地域猫の縄張り争いで追い立てられて帰れなくなった彼らですが、猫にとって屋外の昆虫、鳥、草花と出会うことは非常に楽しかったはずです。

 シマシマは地域猫の子で、その継続で飼い始めたので家の内を主体に外にも出していました。そろそろ生後半年を超えて大人になるので室内飼いに移行しないと再び地域のボス猫に追い払われて帰ってこられなくなる可能性があると考えて室内でトイレの準備をしたり、リードで散歩をする準備をしている最中にいなくなりました。

 逆にモモは外で捕獲されたとはいえ、最初から猫砂を敷いたトイレで用を済ますし、室内で快適に順調に育ちました。丸めたビニール袋を投げると犬のように持ってくるモモは可愛いです。

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 猫の飼育法をネットで見るとほぼ100%完全室内飼い推奨で猫は屋外に出すなと書いています。その理由は、外に出すことで交通事故に遭う、猫との喧嘩に巻き込まれる、ノミ・ダニの寄生、感染症、人による虐待への遭遇等が挙げられています。しかし、室内飼いの犬は散歩させて良くて、何故猫を散歩させてはいけないのか?猫を100%室内に限る合理的理由は見当たりません。そもそも平安時代などの絵巻物を見ると猫は紐で繋がれているのです。そして猫は外に出すと非常に外界の刺激に生き生きとするのです。人間のエゴで猫を室内に閉じ込めることを良しとしているのではないか?即ち、猫の興味、欲望を閉鎖させることで人間が飼いやすい猫に仕立て上げる!これはある意味、猫の虐待ではないのか!と言うのが私の考えです。

 シマシマの為に買ったリードを着けてモモを散歩に出し始めたのがいつの事だか忘れましたが、猫にとってバッタ、トンボ、スズメ、植物等その辺にある全ての物が興味の対象です。散歩と言っても家からせいぜい40〜50mです。モモはビビりですから人が歩いてくると怖がります。

 ハーネスの着用、帰ってからの脱着、全て分かっているので素直に応じます。散歩時間は一回5〜10分。モモの希望は朝と昼と夕方の三回。

 モモは近所の雌犬に好かれて舐めまわされて辟易したりしていますが、犬との遭遇も楽しんでいます。

 猫を散歩させていると多くの人が珍しがりますが、私は基本的に猫も犬とほぼ同じように感じるのですがね。

 どうどうと成長したモモの勇姿です。

 シマシマがいなくなってから毎日、福岡県動物愛護センターのホームページを見ています。保健所に収容された犬・猫の写真は5日間掲載された後に消されます。写真から消えた時が多分、命の消えた時です。柴犬のマックスも3度お世話になりました。私が福岡県動物愛護センターの存在に気が付かなければマックスは保健所で殺されるところでした。

 福岡県動物愛護センターのホームページを見ていると猫の逃亡が多いことが分かります。また、猫を失った人が数年前の逃亡猫の情報を繰り返し投稿しているのを見ると猫を失った飼い主の心の傷が長く続いていることが分かります。

 猫の完全室内飼いと言っても寿命の約15年間、猫の屋外への逃亡を防ぐことは中々難しいと思います。モモは基本的に私と24時間一室に籠っているのでモモは家の中を自由に歩き回ることはできません。そうでない家では常に人の出入りのタイミングで猫が屋外に逃亡する危険性があるのではないかと思います。逃亡した時、人慣れした猫であればマイクロチップや飼い主の連絡先を記した名札の装着が役に立つと思われますが、モモのようにビビりの猫はどう対処しておけば良いのでしょう!一応、名札は着けているのですが。

 最近、モモが外に出せとうるさく鳴き叫ぶ時があります。猫を外に出すなと言うのはそういうこと?と思ったりするのですが、どうなんでしょう。

(2023年12月11日 記) 

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