T-4.斜里岳
【年月日】’99.7.25
【装備】日帰り
【コースタイム】清岳荘(7:15)→下二股(8:00)→上二股(9:10)→斜里岳(10:00-30)
→上二股(11:00)→清岳荘(12:50)
【問合せ先】清岳荘(清里町役場観光開発係) TEL:01522-5-2135
斜里町役場商工観光課 TEL:01522-3-3131
【写真と解説】
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標高1000m付近の滝 |
斜里岳には、下二股と上二股の間を滝沿いに登る旧道と尾根沿いに登る新道がある。当然、登りは涼を求めて滝沿いを、下りは新道をと考えていた。 この2時間後に天候が激変するとは知らずに。 この滝沿いに登るのは楽しかった。靴は普通の登山靴で問題なし。この状態での話ですが。 |
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七重の滝 |
この辺まで来ると水量は、だいぶ少なくなりました。登るに連れて次から次に滝が現れるので飽きることがありませんでした。 この日も気温が30℃以上に上がっていました。一応、高気圧に覆われていましたが、等圧線の間隔が非常に広く、天候が不安定との予報が出ていました。 このような予報のときに、どのような状態になるか、この後に非常に良い経験をしました。 |
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斜里岳山頂から馬の背と 南斜里岳 |
とにかく暑かったため上二股から馬の背まで山頂がどこかも分からず、非常にきつかった。 山頂に着いてみると天候もまだ良く、斜里町の町もきれいに見えていました。 山頂には結構登山者がいましたが、天候が悪くなりそうな気配を感じたので人よりも早く下山を始めました。 |
【下山時の状況】
馬の背を下り始めた頃から明らかに天候が悪化し始めたので、走りながら下山しました。真っ黒な雲が見え始めて雷が来るのは間違い無さそうだったので、落雷の危険がある尾根筋は避け、登りと同じ沢沿いの旧道を下ることにしました。
上二股から少し下ったところで体のバランスを崩して頭部から地面に倒れ、額を強打しました。この時の衝撃で腕時計のバンドが切れて、時計を無くしました。幸いに頭にバンダナを巻いていたので傷は無く、出血もありませんでした。走って下っていたのと気温が高かったので体温が上昇して少し朦朧とした状態になっていたように思います。
更に下ったところで道内の子供を連れた数家族が登ってくるのに出会いました。天候が悪化し始めているので直ぐ下るように注意しましたが、食事に良い場所があるところまで登ると言って登っていきました。この数分後に足元の方で落雷があり、雨も降り出し、登りでは快適だった滝が濁流と化していきました。当然、登山靴は完全に水没しながらの下山です。かなり下山した後に先程の家族連れの子供たちのことがどうも心配になり、他の登山者と共に下山の手助けをするために登りなおしましたが、沢は増水するばかりで自分たちの身の安全も危うくなりそうなので、あきらめて下山しました。
下山後、清岳荘の管理人さんに『天候悪化は目に見えているのに、なぜ子供連れを登らせたの?』と尋ねたところ、『注意したけど、言うことを聞かない』との事でした。落雷の直前に下山するように私が注意しても聞かないのですから、その安全感覚が分かろうと言うものですが、どちらにしても良い経験になったと思います。
それにしてもあの子供たちは大丈夫だったのだろうか?
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下山後の斜里岳 |
登山靴は完全に水没しました。雨具を着る暇も無く、雨が降り出したので全身びしょぬれになりました。雨にぬれても雨具は着た方が良いと思いました。雨具無しだと急速に体温を奪われていくのが分かりました。 靴は水没しましたが、マイカーですから登山靴の予備も持参しています。 次はこの旅行最後の後方羊蹄山に向けて移動です。 |
【後記】
羅臼岳登山の疲れも残っており、登れる自身は無かったが、何とか登れた。
この後、後方羊蹄山に登るためにマイカーで移動しました。高速道の旭川辺りのSAで車を止めて車中泊。マイカーはオデッセイで比較的車の中は広いのですが、やっぱり熟睡できません。可能ならテント泊で完全に体を横たえた方が、疲れはとれると思います。